隣の世界の覗き窓

映画とか…漫画とか…虚構の世界をレビューするブログです。

【惡の華 〜ハナガサイタヨ会〜 】に行ってきた。

今日から世間はゴールデンウィーク


僕には珍しくアニメのイベントに行ってきました(笑)


今月からスタートしたアニメ『惡の華』のトークイベント!!これがすっごく楽しかったのです!!!


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場所はパセラリゾーツ銀座の地下3階にあるイベントスペースBENOA。




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整理番号順の入場でした。僕は80番だったので、ちょうど真ん中くらいかな。席数は数えるの忘れましたが、アットホームな規模でちょうどよかったです。


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地下3階にあやしげな『惡の華』の看板が…。まさに本作を語るにふさわしい?地下深くの会場でした。


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会場にはスクリーンが計5枚も設置!どの席からも映像がはっきり見えます。ここで写真撮影禁止のアナウンスがあり、写真はここまで。これもダメだったかな?怒られたら消そう…



初回から豪華出演陣!!

司会は山田役の松崎克俊さん!出てきた瞬間に会場からどよめきと笑いが(笑)アニメから出てきた山田そのまんまのビジュアルですからね。本人なので当然ですが。


そして長濱監督、押見修造先生、春日役の植田慎一郎さんが登場!


ここまでは予告通りですが、さらに飛び入り参加で録音調整担当の名倉靖さん。


そしてそして……


んなんと!!


まさかの伊瀬茉莉也さま降臨!!!!!



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<参考:伊瀬茉莉也さま>


こっそり期待はしてましたが、本物にお目にかかるのは初めてなのでとっても感激しました。実物は写真の数十倍かわいかった……。


最近はとにかく目覚ましい活躍の伊瀬さんですが、今作でもすばらしいお芝居を披露されています。


イベント自体は終始なごやかなムードで楽しく進んで行きました。途中から松崎さん、長濱監督、押見先生はビールを飲み出し…(乾杯は押見先生!アフレコの打ち上げでは必ず押見先生が乾杯するそうですw)正直僕もビール飲みたかった…w


どうやら本当にノープランなイベントだったらしいです。個人的には飛び入りの名倉さんが一番しっかりした話をされていた印象…w



実写映像が見れたゾ!

本日の目玉はなんといってもアニメの実写映像のお披露目!!


アニメの実写映像って何やねんという感じですが(笑)『惡の華』はロトスコープという手法で撮影されており、実写映像を撮ったものをトレースしてアニメに起こすという滅茶苦茶に手間のかかっている作品なのです!



TVアニメ「惡の華」 トレーラー - YouTube




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<参考:実写キャスト>



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<参考:実写とアニメ比較(参考になるようなならないようなw)>



オンエアでは当然アニメーションしか観れないわけですが、今回のイベントではなんと!実写映像に声優さんがアフレコをしたもの(音楽や効果音もついてます)を観ることができました!!


しかも第三話まるごと!!


これがもう本当に一見の価値ありのシロモノです!!最高にエキサイティングでした…!!!


第三話といえば春日くんが仲村さんに服をまるごと脱がされ、体操服を無理矢理着させられたり、河原で仲村さんの手の匂いをかがされたり、それはもう気になるシーン満天ですからね!!実写でもしっかり脱がされてしまってましたよ!笑



やっぱりお芝居が素晴らしい

春日役の植田さんと山田役の松崎さんは実写・アフレコ共にご本人が演じてます。なので二人ともまんま山田と春日ww(当たり前)


植田さんはジュノンボーイ出身のイケメンで意外だったんですが、監督いわくとにかく「弱い」笑。最初は違和感あったんですが、イベントが進むにつれて、そして実写を観た後にはもう完全に春日にしか見えなくなりましたね。本編さながらに伊瀬さんのペースでいじられていました。(そしてビビってましたw)


仲村役は実写が佐々木南さん、アフレコが伊瀬茉莉也さま。今回はこの伊瀬さんの『惡の華』へかける情熱を知ることができて感動しました。伊瀬さんは仲村の中にすごく自分とリンクする部分があるようです。まだまだ話足りなそうだったので、今後もいろんなイベントやラジオなんかで明らかになっていくでしょう。


実写の佐々木南さんの演技も素晴らしく、想像以上に怖かった(笑)
実写はモノクロ映像だったのですが、もはやホラーでした。アニメ版とはまったくの別物ですね。是非ともこれはソフト化してほしい!!


制作手順としては、この実写映像にアフレコをしたあと、アニメ作画がつくそうです。役者さんたちは実写の演技を観ながら口パクに合わせて声をあてているんですね〜〜。伊瀬さんもおしゃっていましたが、生身の人間の演技にアフレコをしているからこそのお芝居!という感じがすごく伝わってきます。アニメ画にアフレコしていたのではまた全く違う『惡の華』になっていたのではないでしょうか。



仲村は“向こう側”を見ている

仲村の演技について押見先生から指導?があったとのことでした。仲村は何かを言うとき、目の前の人間に向かって行っている訳じゃない、その人の“向こう側”に向かって言っているのだ、と。仲村は虚空に向かって言葉をはなっている。春日に言うんじゃなく、春日の後ろ側に向かって言っている。そして春日にも自分の見えている“向こう側”が見えるはず。私の見ている“向こう側”を一緒に観てよ!と。そして仲村と春日はお互いに向き合うのではなく同じ方向(“向こう側”)を見るのだと。


この話にはすごく感動しました(一方で作品の読みが固定されてしまいそうで寂しくもあるんですが…)。春日と仲村が同じ方向を向く…というのは原作中学生編のラストシーンに繋がっていきますからね…。なんかもうこの言葉がある種『惡の華』を象徴してしまっていますね。



優れた作品には熱い現場あり

イベントを通じて感じたのは、とにかくスタッフの皆さんも役者の皆さんも、並々ならぬ情熱と愛情を注いでいることです。そして、制作過程=作品なんだ……というのを再確認しました。


実写版を観たことで、やっぱりロトスコープでこの作品を造るオリジナリティは確かにあるし、意味があると感じます。実写では当然アニメーションになることを前提に撮影しているし、アニメの制作では逆に実写であることを意識した作画やお芝居がされています。実写とアニメ、双方向のベクトルからアプローチした中間点に、ロトスコープの『惡の華』として見事に着地しているんです。


実写とアニメーションの狭間に世界を造ることで、日常と“向こう側”のあいだで揺れる動く春日や仲村や佐伯の、不安定な領域をうまく作り出している。『惡の華』の映像化にピッタリな手法だと感じます。


制作サイドの皆さんは『惡の華』を、ジャンルにとらわれない唯一無二の作品にしたい、とおっしゃっていました。(もちろん原作『惡の華』がもともとそういう魅力を持っています)


何よりその熱意が伝わってくるイベントでしたね。今後アニメがどんな作品になっていくのか、そして原作がどこへ向かっていくのか、注目です。


※僕はコミックス派なので別マガ派の方はネタバレ勘弁してください。


押見先生はわざわざアフレコ現場に行って原稿を描いてるらしいです(笑)この映像化がかなり今後の創作へ影響を及ぼしていくのだろうなぁ。


イベントは今後も開催されるようなので、できるかぎり足を運びたいと思います!!



惡の華(1) (少年マガジンKC)

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惡の華 コミック 1-7巻 セット (講談社コミックス)

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惡の華

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